MIS.W 公式ブログ

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目に見えないイラストの上達法【新歓ブログリレー18日目】

こんにちは、52代CG研シナリオ班のTETTOです!

見出しにある通り今回はイラストの上達法を考えたので紹介します。

 

 目に見えないイラスト上達法

 

まずはこちらの3枚のみすちゃん(MIS.Wのマスコットキャラ)の絵をご覧ください。

 

 

2017年8月作(MIS.Wの冬コミサークルカット

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2017年11月作(早稲田祭のチラシ絵)

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2018年2月作(新歓のチラシ絵)

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いかがでしょうか。自分で言うのもなんですが、衣類の質感、線画の処理の仕方、塗の精巧さ、躍動感、配色などなど、1枚目から段々と進化してきているのが分かると思います。

どうしてこれだけ上達したのかといえば、それは単純な話で去年から今年にかけていっぱい女の子のイラストを描いてきたからです。

よくイラスト上手くなりたかったらいっぱい絵を描けって聞きますよね?

そうです、いっぱい描きました。

 

じゃあいっぱいってどのくらい?って話になりますが、だいたい3日に1枚程度は描きあげていました。

 

え、なんでそんなに描き上げられるの!?

そう思う方もいるでしょう。

実は速く描く訓練をしていたのです。 

 

 私は去年、ワンドロ(1時間以内に1枚の絵を描き上げること)っぽいことばかりやっていました。

その理由は自分のやっていたノベルゲーム企画(Spyral-tryaL)で大量のCGを期限内に用意しないといけなかったから、というのもあるのですが、個人的に素早く絵を描き上げることを美徳としていたからだと思っています。

 

ちょっと話は反れますが、皆さんは絵の上手さを判断するときどうやって判断していますか?

 

線画、塗り、構図、…。

多分そこら辺を見るんじゃないでしょうか。

どうしてこんな質問を投げかけたかというと、実は私を含め、絵を評価する側の人間は絵を「目で見て評価する」ということを言いたかったからです。

「目で見て上手いかどうかを判断するなんてそんなの当たり前だろ」と思うかもしれません。

それはその通りです。

けれど私は、絵の上手さは視覚からだけで評価できるものではないと思っています。

ズバリ「1枚の絵を描き上げる速さ」にもかかっているのではないかと考えるのです。

 

例えば、2枚の絵A、Bを見せられたとして、その2枚の絵がだいたい同じぐらいの質だったとしましょう。

あなたはどちらの絵が上手いと思いますか?

…。

そんなこと聞かれてもA、Bどっちも同じぐらいの質だったら比べようがないですよね。

では、今あげた例に「Aは10時間で描かれたのに対し、Bは1時間で描かれた」という前情報があったとします。

するとどうでしょう。

 

Bの絵を描いた、すなわち短時間でAと同等のレベルの絵を描いた人の方が、Aを描いた人より上手いに決まっていると思いませんか?

 

絵の評価基準は目で見えるものだけではありません。

絵の上手さには絵を描きあげる速さという「時間」の基準も存在するのです。

 

 

だったら、

今の絵のクオリティを維持しながら、短時間で描けるようになればそれは上達したことになるんじゃないでしょうか?

 

普通絵の上達法と聞くと、上手い絵を模写したり、デッサンしたり、と「上手い絵を自分のものにする」ことを思い浮かべますが、それは「見た目」を重点的に置いた練習方法です。

そうではなく、今ある画力を維持しながら短時間で描けるようにする、いわゆるワンドロのような「時間」に重点を置いた練習方法だってやって損はないはずです。

 

「見た目」を上手くする練習方法とは違って、「時間」を重視する練習は直接的に作品の「見た目」を良くすることはありませんが、「今の自分の絵を速く描けるように訓練するだけ」なのでとっかかりやすいはずです。さらに、短時間で絵を描く練習は無駄な線や塗を無くし、より省力的で効率的な方法を得られるので、思うように描けないことで生じるストレスを解消できたりしますし、というか描いてて楽しくなります。

 

そのため、話は最初の方に戻り、昨年はワンドロを中心に毎回時間短縮することを意識しながら描いていました。

この練習法のおかげで、無駄な線を描く頻度が減り、線画も塗も効率のいいやり方が感覚的に分かるようになり、最初は6時間かけないと表現できなかったことが今では1時間ぐらいで表現できるようになりました。これは圧倒的な成長です。去年の作品はどれも表面的には上達しているように見えませんが、実は時間の短縮化を図っていたのです。今では、短縮して余った時間をより精密な線画を作るのに当てたり、より綺麗な塗に当てたりしており、「見た目」を重視した描き方に変わりつつありますが、去年の見えない積み重ねがあったからこそ、今があるのかななんて思います。

 

実は上の3枚はだいたい同じくらいの制作時間で描いたものなのです(背景の制作時間は除く)。時間の短縮化によって、同じ制作時間でも最近の絵の方が丁寧な仕上がりになっているのが分かるかと思います。

 

まとめると、

絵を速く描く練習は視覚的に絵が上手くなることはないにしても効率よく描くスキルが身に着くので目に見えない部分では上達する。

 

と、まあそんな感じです。

 

 

速く描けて損することは何もありません。もちろんじっくり時間をかけて絵を描くことも大切ですが、今のMIS.WのCG研には速く絵を描く力が求められている気がします。というのも、ゲーム企画やCG研発表会、夏コミ画集、早稲田祭画集、冬コミ画集、と自身の絵を発表する機会はとても多いのにも関わらず、絵を描くのが遅いせいで納期に間に合わない!なんていうのを結構見ているからです。それでは折角MIS.Wに入ったのにもったいないと思いませんか?是非、速筆になって楽しい創作ライフを送ってくださいませ。

 

明日は51代のあすなろさんによる「背景メイキング」です!

お楽しみに!