はじめましての方ははじめまして、そうでない方はこんばんは。Tommi/とPAry(とぴありー)と申します。本日は音のヒューマナイズについてちょっとばかり話してみます。
はじめに:ヒューマナイズって何?
ヒューマナイズはhuman(人間)+-ize(にする)という言葉の通り、『楽曲において打ち込んだ音をさぞ人間が弾いているかのように聞こえさせる』技術です。
バンドやオーケストラ曲などを作る場合、機材や技術の関係で実際の楽器を録音することが困難だったり不可能だったりします。この場合、パソコンに楽器を弾いてもらうという手法を取ります。これを『打ち込み』といいます。これをできる限り人間に近づける…ということです。
打ち込みの限界?
普通に打ち込むだけでは所謂『それっぽい』音が出ません。こちらの一節を聞いてみてください。
楽譜通りに書いたのですが、ちょっとかっこよさ、おしゃれさ等に欠けますね。なんというか、ピアノ教本についてくるCD感…
パソコンでは、音を弾くとき初期設定では一定の強さで全ての音を同じように弾くようにできています。でも普通の人はピアノを弾く場合、完全に同じ強さで全部の音を弾くことはありません。抑揚をつけるために強弱を付けたり、緩急を付けたり…
この抑揚だったり緩急だったりを設定することがヒューマナイズの主な作業です。
具体的にどうすればよいの?
今回は手軽(?)にヒューマナイズをする方法を2つほど紹介します。
1. ずらして弾く法
手元に鍵盤がある方はド、ミ、ソの音を同時に片手で弾いてみてください。そっと弾いてみたりすると音の始まりがちょっとずれたりすることがあります。音をずらして弾くことでよりドラマチックな印象を与えることができます。こんな感じです↓
高い音ほど遅れさせるのがポイント(個人的経験)だったり。
2. ベロシティ変更法
1.のときに気づくかもしれませんが、同時に弾くと高い音ほど力が入りづらく、音が若干小さく聞こえがちです。
DTMでは「ベロシティ」という設定があります。これは所謂「鍵盤を叩く強さ」であり、それぞれの音の音量を微調整するのに便利です。(ベロシティには他の使いみちもありますが、ピアノ音に限っては音量調整のみの用途で良いかもしれません。)
1.のやつに更に追加してみました。こんな感じです↓
もう少し音が『柔らかく』なりました。最初の音とは見違えるように変わりましたね。
最後に
すべての音をヒューマナイズする必要はありません。ヒューマナイズが逆に違和感を生み出すジャンルもあれば、そのままの音でも十分よく聞こえる音源なども存在します。
さらに、上記のヒューマナイズはあくまでもいくつかの手法のひとつなので、必ずしもうまくいくわけではありません。自己責任で、うまく言った場合のみ採用することをおすすめします。
最後に宣伝としてヒューマナイズの完成形のある一例(対象はギターでしたが…)だけ置かせていただきます。もしよければ聞いていってください。
それではここいらで一旦筆を置かせていただきます。ここまでありがとうございました!
明日はuetaくんの大学から始めるUnityとGitHubです。乞うご期待!