はじめに
皆さまこんにちは、デジタル創作サークルMISW 54代MIDI研会長のタニシといいます。MIDI研はDTM(Desk Top Music)、つまりPC上で作曲をするところです。この記事では、MIDI研チュートリアルということで、DTMを始めるための環境構築的な話、曲の作り方、ちょっとした精神的な話(怪しくないよ) を初心者、あるいは何も知らない人へ向けて書いていきます。
作曲を始めるきっかけを持とう
まずは、「作曲したい」という思いがなければ、曲は書けませんね。というわけで、何かしらのきっかけが必要になるわけですが、これはなんでもいいです。音楽が好き、何かのジャンルが好き、このアーティストが好き、音楽経験がある、音ゲーが好き、歌うのが好き、ボカロが好き。etc。ちなみに私は演奏や歌うのが好きで、自分の理想を形にできたら楽しいだろうな、と思ったのがきっかけですね。
DTM環境を整えよう
これで皆さんには作曲したい理由ができました。では次に、DTMに必要な道具を揃えていきましょう。「DTMは課金ゲー」といわれるほどDTMにはお金をかけることができますが、無料のものを搔き集めてDTM環境を整えることもできます。当然有料モノと比べて質は落ちますが、結局有料モノも扱い方がわからなければ意味がないので、最初に作曲の楽しさを味わう分には無料のもので十分です。
必要なモノその1-PC
本題ですが、まずはPCです。ノートパソコンでもDTMはできますが、メモリは8GBはあった方がいいと思います。16GBあると安心です。メモリが足りないと挙動が重くなってソフトが動かなくなったり、落ちたりしてしまいます (Ctrl+S, command+Sは手癖にしましょう)。
また、容量もそれなりに余裕があると良いでしょう。いろんな音源を入れるのに容量が必要になります。
必要なモノその2-作曲ソフト(DAW)
次に、作曲ソフトを導入します。作曲ソフトは Digital Audio Workstation 、略してDAW(ダウ)とも呼びます。これは例えるなら作曲をするための箱、空白の譜面のようなものです。DAWは何種類かあり、サークル員もそれぞれ違ったDAWを使用しています。ざっと名前を挙げると Cubase, Logic, Studio One, FL studio, Ableton Live, Reaper, Pro tools などがあります。値段や特徴に違いはありますが、どれでも曲は作れます。有名なDAWであればYouTubeやネットに解説動画や記事が転がっているのですが、使用者の少ないDAWだと調べても使い方がよくわからない、なんてこともあります。
これがおススメ!Studio One Prime
ちなみに、Studio One Primeという、Studio Oneの中で最もグレードの低いDAWはなんと無料で手に入れることができます。有名なDAWなので、調べれば使い方やTipsもすぐ出てくるので初心者にはおススメです。あと、初期投資をする気がある方は、初音ミクNTを購入するのがおススメです。なぜならDAWがオマケでついてくるからなのですが、詳しくは後述します。
Studio One Primeの導入はこちらのページが役に立つと思います。ちなみに、このsleepfreaksというところはyoutubeもやっているんですが、DTMをやってる人(特に初心者)にとってのお役立ち情報満載なので、色々動画や記事を漁ってみると良いかもです。
必要なモノその3-音源ソフト、エフェクター・プラグイン
正式名称はVST(Virtual Studio Technology)プラグインとか、AU(Audio Unit)とか、そんなんだったと思います。実はDAWがあってもこれがないと音を鳴らせないんです。簡単に例えると、楽譜を用意しても手元に楽器がない、みたいな状況です。というわけで、DAWを入れた後は音源ソフトやエフェクタープラグインを入れる必要があるのですが、これも無料のものから高価なものまでたくさんあります。先ほど同様初心者はやっぱり無料のものを入れるのが無難だと思うので、まずは無料で手に入れられるモノを紹介します。
……とは言っても、実は私は無料のプラグインの知識が乏しいので、54代のSabre君の過去記事を紹介します。1年前の情報なので、無料じゃなくなってるものとかもあるかもしれませんが、それでもこの記事で大体作曲に必要な音源などは揃うかと思います。
ボーカロイド関連
ボカロに興味がある人も多いかと思います。ある程度初期投資を考えている方は、初音ミクNTをおススメします。これは初音ミクの最新版で、価格は2万円程なのですが、中身はもちろんオマケも良いです。初音ミクNTを購入すると、Studio One Artistという前述したStudio One Primeの一つ上のグレードのDAWが付いてきます。Artistは単体だと1万円するんですが、初音ミクNTを買えばオマケとして付いてくるし、音源ソフトやエフェクタープラグインが付いてくるのでとてもお得です。
無料で歌わせるソフトとなると、UTAUかNEUTRINO (いわゆるAIきりたんとか) が候補ですが、機械っぽい歌い方ならUTAU、人に近い歌い方ならNEUTRINOが良いと思います。
http://kenchan22.web.fc2.com/i/utaumanualintro/intro.html
UTAUの導入は上のリンクのページを見ればわかるかと思います。私の主観ですが、UTAUは他と比べてわかりにくい箇所が多いような気がするので色々自分で調べながら使うのが良いでしょう。
NEUTRINOの本体はこちらからインストールできます。ただ、これをインストールしただけでも使えることはできるのですが、細かい調整をするような「エディタ」がありません。そこで、なんと世の中にはそのエディタを個人的に開発した方がいるようで、それを入れると細かいピッチ(音程)、タイミングの調整ができるようになるみたいです。下のリンクがそのエディタを解説されてる記事です。
楽器構成、役割
さて、環境構築の話はこれくらいにして、ちょっとした曲の作り方の話をしていこうと思います。ジャンルによって曲の作り方や構成は様々なので深くは掘り下げませんが、曲中に使われる楽器は「低音域」「中音域」「高音域」にざっくり分けることができ、それぞれが別の役割を持っています。ベースやドラムのキックなどは低音域で、全体を支えて安定感を持たせる役割があります。中音域は幅広く、メロディやハーモニー、リズム隊まで、さまざまな役割を担うことがあります。ここの構成バランスによって曲のサウンドがだいぶ変わってくると思います。高音域は曲にきらびやかさを与えます。ドラムのシンバルなどの金物は高音域に入ると思います。
また、曲の中の役割は、主にメロディ、ハーモニー、リズム隊、副旋律、ベースラインに分けられます。曲のジャンルによってどれを強調するかが分かれたりしますが、例えば今の日本の歌モノの曲はメロディを強調する場合が多いです。
モチーフによる作曲
曲の構成ですが、これも曲のジャンルによってバラバラです。とはいえ、「モチーフ」を用いた作曲はどのジャンルでも通用するのではないかと思います。モチーフは文字通り、曲中で何度も使うフレーズのことです。これを使いまわしたり、少しアレンジして使ったり、そうしているうちに曲ができている、という感じです。モチーフを思いつくまでは試行錯誤ではありますが、そこからは流用が利くので割と楽に曲を作れるかと思います。
おわりに
広く浅くという感じになりましたが、MIDI研がどういうところなのか、DTMを始めるにはどうしたらいいのかについては示せたかなと思います。どんな曲を作りたいかというのは個人差がありますから、万人に向けて書こうとするとどうしても中身が薄くはなってしまいますね。miswに入会する人は私でよければ活動などで相談に乗りますので気軽に創作ライフを楽しみましょう!
明日は54代のみゅー君の記事です!お楽しみに!