MIS.W 公式ブログ

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アルバムをリリースするまで【カウントダウンカレンダー2022冬6日目】

こんにちは。MIS.W56代midi研のこやみと申します。

皆さん、自分のオリジナルアルバムをリリースしたいと思ったことはありませんか?

今日は、Spotifyなどのサブスクリプションサービスに登録することをゴールとして、私が実際に行ったリリースまでの流れをご紹介したいと思います。 私は今年2枚のアルバムをリリースしました。『甦生』(2022/04)・『雨露霜雪』(2022/10)。 記事を読みながらお聴きいただけると嬉しいです。

コンセプトを決める

まずは、アルバム全体のコンセプトを決定しましょう。

  • 曲のジャンル
  • 扱うテーマ
  • ジャケットのイメージ

などは、制作に取り掛かる前に決めておいた方が良いです。「実際に作ってみたら何か違う形になってしまった」ということはよくありますので、 まずはこの機会をインスピレーションを得る場として活用するのがベストです。

私の場合

オーケストラ系の曲を普段から作っていたので、ジャンルはもとから決まっていました。なので今回私はまず、タイトル・テーマから決めていきました。アルバムでは全体の流れを意識して曲を配置していくことが重要なので、ある程度のストーリー性を考えて、流れが決まってくるようなタイトルを付けました。『甦生』であれば「死の暗いイメージ→生の明るいイメージ」という流れを、『雨露霜雪』であれば「天候の変化・最後は晴れわたる終わりにしようかな」などということを意識できるようにしていました。ジャケットはイラストレーターさんに依頼することを決めていたので、「どのように依頼するか」を考えていました。依頼する際にイメージを伝えられれば大丈夫です。また、タイトルはこの時点で確定させる必要はありません。キーワード・方針程度に仮置きしておきましょう。

楽曲を制作する

さて、上述のようなコンセプトが固まれば、後はそれに沿って楽曲を制作していきましょう。ここは今回の本筋ではないので省略しますが、一番楽しい部分はもちろんここだと思います。一番苦しいのもこの部分だと思います。

ジャケットを用意する

一番お手軽に楽しくなれる部分はここです。アルバムを制作し配信するのであれば必須となるのがジャケットです。実写でも2Dイラストでも3Dでも文字だけでも構いませんが、タイトルを入れるスペースを空けておくことに留意しましょう。依頼するにしても、文字が入る部分を空けて発注する必要があります。自分の好みの絵柄のイラストレーターさんに依頼するのが一番楽しいです。ただ、予算には気を付けましょう。ここは販売計画にも関係してきますが、例えばデジタルリリースのみの場合、サブスクリプションサービスの再生収益は微々たるものです。そのため買い切りのアルバムを購入してもらう必要がありますが、価格設定を誤ると大赤字になりかねません。収支を見据えて用意していきましょう。

私の場合

雨露霜雪ジャケット
最新アルバム「雨露霜雪」の場合は、タイトルとだいたいのイメージをもとにイラストレーターさんに依頼しました。素敵なイラストをいただけて感謝です。こちらで構図やタイトルを入れるスペースについてを指定させていただいたことで、齟齬のないやり取りができたと思っています。

マスタリングをする

曲とジャケットが完成すれば、後はよりよいアルバムにするための作業です。マスタリングとは、「アルバム全体を通して音量感を一定にする作業」のことで、例えば1曲目から2曲目に行くときに急に音量が大きくなる状況であれば、リスナーさんは音量を下げなけばならなくなります。「音量を調整せずに聞き通せるかどうか」を大事にしましょう。マスタリングをする際にお勧めのプラグインは、iZotope社のOzoneです。まずは最も安いElementsから試してみるのが良いでしょう。

ディストリビューションサイトに登録する

ここからが本題です。完成した曲をそのままSpotify・Apple Musicなどに配信できるわけではありません。登録されている配信業者を仲介して、各種サイトへ配信することになります。国内で代表的なのは「BIG UP!」や「Tunecore」あたりでしょうか。注意点は、配信にかかる費用です。収益還元率が100%であっても、何千・何万再生が見込めない場合は赤字となりえます。オススメは「BIG UP!」のフリープランで、費用は完全無料です。ただし、再生収益が70%しか還元されません。とにかく配信したい!という場合は、こうしたプランが現実的な選択肢になってくると思います。私は「BIG UP!」のフリープランを使っています。ミラノ風ドリア代くらいにはなりました。

リリース

おめでとうございます!いよいよリリースです。登録後、審査を経て実際に配信されるまでに4週間近くかかります。楽しみに待ちましょう。

おわりに

ここまでざっくりとリリースまでの流れをご説明しました。しかしながら、楽曲が完成していればそれ以降の作業は枝葉末節のようなもので、実際は今回省いた楽曲制作の部分に多くの時間を割くことになります。作業の全体像が見えることで、今回の記事が皆さんの制作の一助となれればと思います。サブスク配信の最大のメリットは、簡単に曲を聴いてもらえるようになることではないかと私は考えています。 作った曲はあるけどまだ登録していないという方、この機会にぜひ一度楽曲を配信してみてください。

次回は55代あさのもめんさんです。どんな記事になるのか楽しみですね!お読みいただきありがとうございました。