MIS.W 公式ブログ

早稲田大学公認、情報系創作サークル「早稲田大学経営情報学会」(MIS.W)の公式ブログです!

イルカとサメと宇宙人と【カウントダウンカレンダー2018冬5日目】

はじめまして! 53代MIDI研 (&部室研&Perfume研) のりょーたろーと申します。 来週はPerfume横浜アリーナライブなのでそわそわしてます。

さて、「アドカレはどんなこと書いてもいいよ~」というセンパイの言葉に甘えて、頭に浮かんだ妄想の話をします。
MIDI研として作曲の話でも書こうかとも思ったんですよ?ですが、いかんせんMIDI研としての活動を始めたてホヤホヤなので、記事に出来るほど語れることはありませんので……と言い訳させてください。
それともう一つ。この記事は文字がうるさいです!それでも最後まで読んでいただけると幸いでございます。



ときにみなさん、イルカってご存知ですか?
馬鹿にするな、そう聞こえてきました。ごめんなさい。

ではサメはご存知ですか?
同じ言葉が聞こえますね、失礼しました。

この記事では、この2つの動物の関係について語っていきます。
タイトルにはもう1つありますが……後から出てきますので!

イルカとサメの共通点

まずは共通点についてです。何か思い浮かぶでしょうか?
そう、に住んでます!
当たり前に見えるんですが、ちょっと大事なことなので覚えておいてください。

他にも、ヒレが生えているだの皮膚の色が同じだの知能が良いだの…いろいろ思い浮かびますよね。

ちなみに、話を簡単にするために、イルカをバンドウイルカ(Tursiops truncatus)、サメをホホジロザメ(Carcharodon carcharias)とします。
バンドウイルカはよく水族館のイルカショーで見るやつです。
ホホジロザメは映画ジョーズに出てくるアイツです。

改めて見るとこの2種の生物、結構似てますよね。

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(※画像はそれぞれのWikipediaより)


イルカとサメの相違点

では、相違点を考えてみましょう。
私がパッと思い浮かんだのは2点、大きく違う点があります。

1.イメージ

1つ目、私たちにとってのイメージがだいぶ違います。
ビーチで遊んでるときに「イルカが来た!」と言われたらどうでしょう。テンション上がりません?写真撮ってインスタに上げようとしません?
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では「サメが来た!」と言われたらどうでしょう。ここで写真を撮りに行こうというのはなかなか度胸のある人ですね。少なくとも私はダッシュで逃げます。
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このイメージの相違はおそらくサメの大きな顎や鋭い牙によるものに加えて、映画などによる刷り込みの影響もあるでしょう。
実はイルカも肉食動物ですから、人間を襲う可能性だってあるんですけどね。

ちなみに、バンドウイルカホホジロザメは直接攻撃しあうこともあります。なんとなくサメのほうが強そうですが、イルカもサメに向かって高速で体当たりすることで深手を負わせることがあります。イルカの口の部分は尖ってますよね。あれで突撃する…と考えるとなかなか怖いものがあります。
さらに余談なのですが、イルカは冷戦期に米軍で軍事目的で利用されたことがあります。あります、というだけでどのように利用されていたのかは公開されてません。検索すると様々な都市伝説が見つかるので、そっちが気になる方は是非。

2.分類

さて、相違点2つ目ですが、そもそもの分類が大きく違います。
イルカは哺乳類、サメは魚類です。分類による違い、意外と盲点ですよね。
ですが、分類が違うということは進化の過程が大きく異なる、ということです。
詳しく見るために、ちょっと歴史の話をしましょう。

約5億年前から原始的な魚類が誕生しました。
その後、今から約3.7億年前に、一部の魚類は進化を重ねて陸上へと進出します。実はここがイルカとサメの分かれ道です。
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サメの仲間は、水中に残った魚類の中でも比較的早い段階で分化したため、ほとんどの骨が軟骨であるという特徴があります。(だからサメの化石は歯が多いんです。軟骨だと化石になりづらく、歯しか残らないんです。)
要するに、サメの仲間は魚の中でも割と原始的な部類に入るんですね。実は分類上はエイと近かったりします。

イルカの方はここから長い道のりです。
陸上を恐竜が闊歩していた時代、今から1~2億年ほど前ですが、ネズミやハムスターみたいな姿で生き残っていたのが今の哺乳類の先祖になります。
恐竜が絶滅したあと、哺乳類が一斉に繁栄し、約5000万年前ごろにその中の一部が海へと進出していくわけです。
そこからクジラやイルカなんかに枝分かれして進化していくんですね。
ちなみに、生物学上でのイルカとクジラの明確な境目はありません。この話もしたいのですが、さらに長くなるのでここでは割愛。。。


ところで、ようやく本題に入ろうと思います。
なぜイルカとサメはこんなにも違う分類の生物なのに、とても似たルックスなのでしょう?


収斂進化

イルカとサメはほぼ同じ環境下に生息しています。生物が進化する中で最適解を選ぼうとした場合、同じ環境下の異なる生物は似たような体の構造に進化するという考え方があります。
そのような進化のことを収斂進化(しゅうれんしんか)」 と呼びます。(めちゃくちゃ大事なので大きめの字)

要するに、同じ環境下でイルカとサメがそれぞれで環境に適した体に進化していったため、結果として同じような体の構造になった、というわけです。
具体的には、より速く泳ぐための骨格やヒレ、外敵から見つかりずらい皮膚の色…などです。
同じ環境に適応するために、自然と同じ姿になっていったんですね。

収斂進化の例

収斂進化をした生物の例は、イルカとサメの他にもあります。ちょっと見てみましょう。

有袋類

オーストラリア大陸で見られる有袋類は他の大陸で見られる普通の哺乳類とはかなり早く分化したはずなのですが、それらとよく似た体つきのものも散見されます。

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左がモモンガ、右がフクロモモンガです。ちなみに有袋類であるフクロモモンガに対して、モモンガはげっ歯類というリスの仲間です。

 タラバガニ

タラバガニもその例の1つです。タラバガニはヤドカリの仲間だってご存知でしたか?実はお腹の部分の構造や幼生の姿にヤドカリとしての特徴を残しています。
カニと似た環境下のために収斂進化を遂げたのです。

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左がタラバガニ、右がズワイガニです。足の角度が違うのが分かりますか?



この収斂進化が今回のテーマです。ここまで来るのにもかなりの分量読んでいただきありがとうございます。恐悦至極。


宇宙人の姿

さて、タイトル回収をして終わりにしようと思います。

ときに皆さん、宇宙人ってどのような姿をしていると思います?
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灰色のヌメヌメした肌とギョロっとした目のイメージじゃないですか?
もしくは毒々しい色のブツブツした肌のタコみたいなイメージじゃないですか?

ここまでさんざん収斂進化のお話をしていたので、それに基づいて少し考えてみましょう

まずは宇宙の環境について考えてみましょう。
とりあえず、宇宙人が我々と同じようなタンパク質で成り立っている、という原則があったとすると、タンパク質の変質などを鑑みたとき、おそらくその生育環境の温度や圧力はこの地球と同じくらいでしょう。
日常生活を送るうえで常温で液体となる物質が不可欠なはずで、それは融点や揮発性などを考慮すると水が担うのが適しているでしょう。
他にも条件は多々ありますが、宇宙人の生息する環境はこの地球とよく似ていると言えます。
ちなみに、ある恒星に対し、生命が誕生しうる(≒常温で水が液体となる)惑星が存在する位置をハビタブルゾーンといいます。参考までに。

さて、先ほどの収斂進化を思い出してください。同じ環境下で進化した生物は似たような体のつくりになる、と説明しました。
ここで宇宙人は、地球人と同じ環境下で進化した生物であると考えられ、我々地球人とよく似た見た目である、と言えるのではないでしょうか?


最後に。

もし、まるでSFのように、宇宙人が地球に既にやってきてるとしたら?

姿かたちは我々とそっくりなのに、生まれた星が違います。見分けはつきません。

ところで、あなたの隣にいる人、本当に地球人ですか?


明日はルービックキューブが得意なWbelucky(くさびらき)くんです。お楽しみに!