これから入るサークルを選ぶ新入生のみなさんは、何を考えてサークルを選んでいますか?
「友達がほしい」「恋人がほしい」「自分の趣味のことをやりたい」「スキルアップをしたい」「過去問を手に入れたい」等々……サークルを選ぶ基準は人それぞれだと思います。去年の春、僕は「何か新しいコトを始めたい」と思ってサークル選びをしていました。そんな僕はMIS.Wに入って3DCGを始めました。この記事では、主に「何か新しいコトを始めたい」と考えている新入生向けに3DCGの魅力を解説します。
もくじ
3DCGとは?
そもそも3DCGが一体どんなものなのかご存知でしょうか? 世間一般で言う”CG”を思い浮かべてみてください。例えば、映画で実際に撮影できない映像を作り出す”CG”、ゲームでリアルな描写をするための”CG”、アニメの戦闘シーンやライブシーンに使われる“CG”……実はこれらの多くは3DCGなのです。
本来CGとは、単にパソコン上でお絵かきをすることや画像を作り出すことを表します。そのなかでも、パソコン上で3次元の操作をして画像や映像を作り出すことを3DCGと呼びます。(ただし、MIS.Wでは2DCGのことをCGと呼びます。)ちなみに、最近流行りのVRやVirtual YouTuberにも3DCGは欠かせないものであるので、3DCGの需要は高まっていると言えます。
3DCGの魅力
(1)初期投資がいらない
3DCGは実際に映画やゲームでたくさん使われていて、しかもそれらはプロが作ったとてもリアルなものなので、なんとなく敷居が高い印象を受けるかもしれません。しかし実際は、そんなことはありません。むしろ2DCG(パソコン上でのお絵かき)よりも初心者に優しいと思います。なぜなら、3DCGには初期投資が不要だからです。ソフトは無料で高機能なものがありますし、周辺機器もマウスさえあれば十分なのです。
↑3DCG制作ソフトblender。無料なのに高機能。
(2)絵心が必要ない
絵をうまく描けるようになるためには絵心が不可欠です。しかし、3DCGでは絵心は必要ありません! また、陰影や遠近法についての知識も必要ありません。と言うのも、パソコン内の空間上にカメラやライトを置くことで、それっぽい描写を勝手にソフトがしてくれるからです。
↑ライトを空間に置くと、勝手にそれっぽい描写をしてくれる。
(3)操作が直感的で楽しい
3DCGの実際の制作は、立体の一つ一つの頂点や辺を移動・変形するような感じになります。この操作はねんど細工やプラモデルに近いものであるので、直感的で楽しいです。
(4)作った立体がそのままゲームに使える
3DCGで作った立体は、unityなどで制作したゲームの中でそのまま使うことができます。従って、自分が作ったものが実際にゲームの中で動いているのを見ることができます。
(5)動画を作れる
3DCGで作った立体は、そのまま動画にして動かすことができます。一枚の絵として魅せることもできるし、アニメーションにして魅せることもできる、それが3DCGなのです。
TIE fighter 3DCG animation take2
↑筆者が作った3DCGアニメーション(見て)
3DCGの制作の流れ
3DCGの制作の流れを追っていきます。今回は「野球バット」を例として制作してみたいと思います。
(1)下絵となる画像を用意する
Google画像検索などで下絵になる画像を用意します。このとき、なるべく正面や真横から見た画像を使うとやりやすいです。
↑ネットで下絵となる画像を見つける。
(2)モデリング
立体物の形を成形していくことをモデリングと言います。3DCG制作でメインとなるのがこの作業です。モデリングをするには、まず作るものがどんな形か頭の中でイメージします。野球バットの場合、円柱にくびれや膨らみがついた形だと考えられます。従って、円柱を変形していくことにします。まずは、先ほどの画像を下絵にして、円柱をおきます。
次に、円柱の大きさを変えて、半径と長さを合わせます。
円柱の側面に頂点を導入します。
導入した頂点が作る円の大きさを変えることで、くびれを作ります。
このような操作を繰り返して、下絵をなぞることで、バットの形ができます。
表面を滑らかにすると、下のようになりました。
(3)マテリアルの設定をする
モデリングをしただけでは、作った立体物は白いのっぺりとした表面になっています。この表面にする、色や質感の設定のことをマテリアルと言います。このマテリアルの設定次第で、作った立体物はとてもリアルになります。野球バットにもマテリアルの設定をしてみます。野球バットの場合は表面が木目なので、木のテクスチャを貼ります。
ただし、これでは木目は表示されません。なぜなら、今までの画面に映し出されていたものは単なるプレビュー画面でしかなく、実際に描写したものではないからです。なので、実際に描写(レンダリングと呼ぶ)をしてみましょう。
(4)カメラ、ランプを置く
レンダリングをするにはカメラ(どこから立体物を見るか決めるもの)とランプ(立体物を照らす光源)が必要です。従ってこれらを置きます。
(5)レンダリング
では実際にレンダリングしてみましょう。
こんな感じになりました。さらに木目のテクスチャやランプの設定を調整してブラッシュアップします。できたものを出力すると下の画像のようになりました。
さいごに
ここまで書いて自己紹介をしていないことに気が付きました! 申し遅れました、3DCG班長のえんしんと申します。
実は今MIS.Wには、3DCG人口がとても少ないのです。なので、この記事を読んで少しでも3DCGに興味が沸いたら、気軽に僕に話しかけてください。喜んで教えます。
また、前回のアドカレでは「初心者向け3DCG講座」をいう記事を書いておりますので、こちらも併せてご覧ください。
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました。