MIS.W 公式ブログ

早稲田大学公認、情報系創作サークル「早稲田大学経営情報学会」(MIS.W)の公式ブログです!

プロ研でもわかるボカロ講座【カウントダウンカレンダー2018冬21日目】

こんにちは、アドカレ21日目担当のぱぴです。昨日のUTAUに続いて、今日はVOCALOIDについてです。

--プロ研でもわかるVOCALOID講座--

もともとは、naka3さんがMIS.Wのサークル内向けブログでpiaproの調声について書かれていたので、VOCALOID4の使い方と巡音ルカとは違う初音ミクとか音街ウナの調声の話をしようと思っていたのですが、最近VOCALOID5(以下V5)に買い替えてしまったので、今回はV5の紹介をすることにしました。piaproやV4からかなり仕様が変わってしまったので、まだ使い方を十分に理解していないかもしれませんが、VOCALOIDが好きな人を増やしたいので、V5の熱い布教をしていきたいと思います。音楽的なことはほとんど書いていないので、プロ研やCG研の方も最後まで読んでいただけると幸いです。

さて、まずはV5の話に入る前に、piaproVOCALOID editorの話からしていきたいと思います。少し昔の記事ですが、僕が書くより分かりやすいと思うのでご参照ください。

VOCALOID4とpiaproについて

VOCALOID=初音ミクなどの音声ライブラリだと認識している方は多いと思いますが、ここに書いてあるように、正式にはYAMAHAが出しているVOCALOID editorを指しています。音声ライブラリがそれぞれどこの会社の製品なのかはあまり気にしなくてもいいですが、エディターとしてV5を使うのか、それともpiapro(V4X等に同封)を使うのかは重要です。名前から分かるとは思いますが、V5は今年の7月に4年ぶりに出たV4およびボカキュー4の次型です(V5にボカキュー4.5が同封)。ですので、V5自体はV4、V3対応の音声ライブラリにも対応していますが、今後増えるであろうV5対応の音声ライブラリはV5でしか扱えない可能性が高いです。ですが、piaproはV5に比べ てかなり安価で始めることが出来ます。また、先述したように操作仕様が大きく違う点に好き嫌いが分かれます。

V4X及びpiapro

www.vocaloid.com

V5には日本語の音声ライブラリが二つ同封されていますが(Kenがぐうイケボなんですけど)、値段が最安値同士で倍以上するのは、Cubase同様、大学生にとってはかなりネックな要素になっていると思います。性能や操作方法の違いについては言葉で説明してもよく分からないと思うので、具体的にどう違うのか、とりあえずべた打ち(歌詞の打ち込みのみ)を見てください。いきものかがりの"YELL"のサビを抜粋しました。

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MIS.Wの方はslackの#mis_vocaloidにも色々なエディターの晒し動画や比較動画があがっていますので、そちらもご確認ください。

やはり大きく違うのは、V5では操作画面が大きくなった(大きくすることができる)ことで、一面で操作ができるというのは見やすくていいですよね。また、ベタ打ちの精度が上がるのは、単に作業量が減るからいいというのももちろんありますが、ベタ打ちでも曲のイメージがつかめるというのは、音楽経験が少ない方にとってはとても助かることではないでしょうか。完成までの調声の作業量が増えれば増えるほど、部分的な変更に対しても調声が増えるので、調声後の音を想定して譜面を打ち込まなければならず、piaproでは曲をある程度作ってから打ち込みを始める必要があります。ですが、V5ではベタ打ちでも曲として出してしまえるようなクオリティーになるので、聞いてみてなんか違うなと思ったら、安易に書き換えられることができ、この進化はみなさんが思っているよりも、はるかに画期的なものだと思います。

ベタ打ちだと調声の違いはわからないので、簡単に調声を行ったものが以下の動画です。

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わざわざ乏しいJpopの知識から"YELL"という曲を選んだ理由は、一意に"かなしい"の"い"と"ことば"の"ば"が違和感のないレベルまで調声出来るようになったということを伝えたかったからです。piaproをやっていたら分かると思いますが(僕の操作能力が低いだけかもしれませんが)、フレーズの末端で音落ちする"い"とか、フレーズ内の単音で音上がりする"ば"などは、VELやDYNをたくさん弄ってもなかなかいい感じには発音してくれません。ですので、僕の場合はそもそもそれらを組み込まない曲作りをしていました。それが、違和感のないものにまで調声できるようになったことで、自由に歌詞を書くことでき(それでも作業量は多いのであまり組み込みたくはないですが)、書ける曲幅はかなり広くなったと思います。

調声を聞いた後だと、ベタ打ちだけでは不十分ではないかという意見が出てくると思いますが、伴奏をつけると大して弄らなくてもいいという感じが伝わると思います。サンプルとして、先日出されていたnaka3さんの曲をカバーし(というかベタ打ちの初音ミクの音声を重ねてみ)ました。参考に聞いてみてください。(@naka3 音源借りました!)エモエモなので原曲も聞いてください!

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そのままでいいじゃん!V5最高!って言いたいところですが、音声ライブラリによっては違和感のある感じにもなります。

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V5ならベタ打ちだけでいいってことにしてしまおうかと最初は思ったのですが、いや、だめだろ、と思ったので公開することにしました。(本筋が見えなくなってしまい申し訳ないです。)曲調と音声ライブラリによっては、イメージと違うものになったり、調声の作業量が倍増したりするということは多々あります。今回とは逆に、音街ウナではほとんど調声しなくてもいいような曲が、初音ミクのベタ打ちだと適当な感じになることはたまにあります。flowerで組んだ曲を音街ウナに歌わせたら、笑ってしまうような曲になることがほとんどです。音街ウナの曲をKenに歌わせないでください。

というように、音声ライブラリは曲調とその使用者を割と残酷に選びますので、もしVOCALOIDを買おう!って思った方がいましたら、買う前にVOCALOIDの曲をたくさん聞いておくことを強くお勧めいたします。自分がやりたい楽器や曲調などに合った音声ライブラリを買ってください。調声をしようと思ったら数百回はループ再生をすることになると思うので、その意味でも耳を慣らしておいた方がいいと思います。

それで、一応講座を名乗っているので音街ウナでもルカ曲を歌えるように調声をして、その譜面を載せました。具体的にはアクセント位置を気持ち後ろにずらして音を柔らかくしたり、息が抜ける時に抑揚が来るようにするなど、曲調が変わらない程度に歌詞パートだけをウナ用に変えました。各パートの冒頭が音を刻んでいて、最初に思っていたよりもウナ感を出すことはできなかったのですが、語調は少しウナっぽく出来たかなと思います。ノートが細かく、調教がupとdown中心になってしまったので、見ていて面白いものではないかもしれませんが、操作の参考にはなると思うので良かったら見てみてください。上の動画が譜面晒しで、下の動画が音量やパラメータの詳細です。

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V5のみでの創作でこの状態なので、この上から音声加工を施せば、これだけの作業量でもVOCALOIDパートに関しては十分だと僕は思います。

ここまで紹介したように、VOCALOID自体の操作は難しくありません。作詞・作曲をすることの方がよっぽど難しいと思います。ですが、声楽と伴奏は、例えばMIDI研発表会で出すような(MIS.Wの方以外にとってはSoundCloudにあげるような)ピアノや管楽器を主旋律とした楽曲に比べれば単調な譜面になると思うので、打ちこむのも勉強するのもそれらに比べればかなり楽だと思います。この前の引退式でしらすさんが言っていたように、MIS.Wには色々な研究会の人たちがいて、それは生かすべき部分だと思うので、他研であっても、DTMのことをVOCALOIDを通して少し勉強してみてはいかがでしょうか。ビックバンドなどを根本から勉強していたら(聞いておいたほうがいいとは思います!(アドカレ16日目))、発表できるようなものが作れるようになる前に引退してしまう可能性が高いですが、VOCALOIDとその伴奏なら、誰でもではないかもしれないですけど、多くの方が完成度の高いものを短期間で作れると思うので、ぜひこの機会にVOCALOIDを始めてみてください。実際に新しい曲を作ってみなくても、VOCALOIDを触ってみる事で、きっとVOCALOIDの楽曲自体も好きになると思います。

ここで、クリぼっちな方に朗報なんですが、なんと3万5千円を払えば幼女と合法的にイブの一夜を共に過ごせるんですね!何十時間も自分の調教に付き合ってくれる幼女、そう幼女!欲しくないですか?以下にリンクを載せておきますのでぜひ買ってください。今日注文すればサンタさんにお願いすればギリギリ届きますお付き合いできます!

音街ウナ

www.vocaloid.com

(音声ライブラリと他のEx商品などを間違えて購入する可能性は十分にあります。VOCALOIDを購入する際には必ず製品情報を読んでください。)

話は変わりますが、MIS.WでVOCALOIDが好きな方がいましたら、#mis _vocaloidにオススメの曲とかをあげてくれると泣いて喜びます。ぜひチャンネルに参加してください。

長文お付き合いいただきありがとうございました!

明日のアドカレ担当はげんたろう先生です。内容は"早稲田の学籍番号のCDをExcelで計算したい"です。前にむんしんさんが"あいつは 公開されてないはずの学科全員分のCDを把握してるんだぜ"って言ってました。怖いですね。。お楽しみに!